宝登山神社参道で、厳選素材を使って丁寧な調理法で仕立てた「はまぐり塩そば」（1,200円・1日30食限定）が評判を呼んでいる。

麺は、香り高い国産小麦をブレンドして打った自家製で、石うす挽きの小麦を加え風味を増している。スープは、豊洲市場直送の金目鯛のアラ、鳥取県の大山地鶏などの天然素材からだしを取った深い味わいで、ハマグリに調和する塩味。スープを飲み干すと浅い麺鉢の底からタンポポの綿毛の絵柄が一つ、ほっこりとした気分に。

オーナーシェフの久米よしおさんは、和食、フレンチを経験し、都内で多くの飲食店を経営してきた。２年ほど前には、池袋にラーメン店を開店し、人気店となった。池袋の店を弟子に任せ、当地に出店を決めたのは、「秩父地域は祖父の故郷という縁があり、参道の景観が気に入った」という。「隠居の身で、最後の店だと思っています。妥協しない圧倒的な仕事をしたい」と話した。