2024/2/9 掲載記事
活動報告する久下小の児童
希少魚〝ムサシトミヨ〟の繁殖活動をしている熊谷市立久下小学校、佐谷田小学校、熊谷東中学校の児童・生徒らによる活動報告会が3日、熊谷市立商工会館2階大ホールで開かれた。
ムサシトミヨは、水温の低い清流を好むトゲウオ科の魚で、環境省のレッドリストで〝近い将来、絶滅の危険性が極めて高い〟とされる絶滅危惧IA類に分類されている。ポンプで汲み上げた地下水を水源とする熊谷市内の元荒川上流にのみ生息し、市民グループの熊谷市ムサシトミヨをまもる会(江守和枝会長)が市や県の機関と協力して保護活動をしている。
ムサシトミヨ生息域近くに所在する3校は、校内に設けた池で毎年オス、メス各10匹を飼育し、1年で何匹増えたかを調査している。今年度の調査で、久下小が355匹、佐谷田小が103匹、熊谷東中が74匹に増え、20匹を池に残して元荒川に放流したことを発表した。
佐谷田小は昭和62年に校内にコンクリートの池を設置し繁殖活動をスタート。平成4年により自然に近い状況を再現したビオトープ型の池に改修。5、6年生からなるムサシトミヨ繁殖委員会が日々、池の水温調査や清掃、天敵であるザリガニの駆除などを行い、日誌に記録している。また、生物や環境保全に関する全国各地の報告会やフォーラムにも積極的に参加するなど活動の周知に力を入れていることも発表した。
繁殖活動に携わっている埼玉県魚類研究会の金澤光代表は「ムサシトミヨのことを勉強しながらしっかりとまとめあげた内容で、3校とも素晴らしい発表でした」と講評。まもる会の江守会長は「ムサシトミヨを大切にしていただき、とても感謝しています。これからもよろしくお願いします」と話した。
熊谷市ムサシトミヨ保護センター(熊谷市久下2148-1)では、毎月第1、3日曜日の9時から10時に施設を一般開放し、生態・パネル展示やまもる会による解説を行っている。
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活動報告する久下小の児童
2024/2/9 掲載記事
希少魚〝ムサシトミヨ〟の繁殖活動をしている熊谷市立久下小学校、佐谷田小学校、熊谷東中学校の児童・生徒らによる活動報告会が3日、熊谷市立商工会館2階大ホールで開かれた。
ムサシトミヨは、水温の低い清流を好むトゲウオ科の魚で、環境省のレッドリストで〝近い将来、絶滅の危険性が極めて高い〟とされる絶滅危惧IA類に分類されている。ポンプで汲み上げた地下水を水源とする熊谷市内の元荒川上流にのみ生息し、市民グループの熊谷市ムサシトミヨをまもる会(江守和枝会長)が市や県の機関と協力して保護活動をしている。
ムサシトミヨ生息域近くに所在する3校は、校内に設けた池で毎年オス、メス各10匹を飼育し、1年で何匹増えたかを調査している。今年度の調査で、久下小が355匹、佐谷田小が103匹、熊谷東中が74匹に増え、20匹を池に残して元荒川に放流したことを発表した。
佐谷田小は昭和62年に校内にコンクリートの池を設置し繁殖活動をスタート。平成4年により自然に近い状況を再現したビオトープ型の池に改修。5、6年生からなるムサシトミヨ繁殖委員会が日々、池の水温調査や清掃、天敵であるザリガニの駆除などを行い、日誌に記録している。また、生物や環境保全に関する全国各地の報告会やフォーラムにも積極的に参加するなど活動の周知に力を入れていることも発表した。
繁殖活動に携わっている埼玉県魚類研究会の金澤光代表は「ムサシトミヨのことを勉強しながらしっかりとまとめあげた内容で、3校とも素晴らしい発表でした」と講評。まもる会の江守会長は「ムサシトミヨを大切にしていただき、とても感謝しています。これからもよろしくお願いします」と話した。
熊谷市ムサシトミヨ保護センター(熊谷市久下2148-1)では、毎月第1、3日曜日の9時から10時に施設を一般開放し、生態・パネル展示やまもる会による解説を行っている。
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