山車改修・唐沢川清掃30周年祝う
天神町自治会でセレモニー
（深谷市）

改修された山車で屋台囃子を披露

2023/10/27掲載記事

深谷市の天神町自治会の山車改修完了披露と、唐沢川清掃活動30周年を記念するセレモニーが22日、天神町自治会館近くの広場で開かれた。

天神町の山車の起源は約35年前。初代は、家屋の廃材や廃車などを使って地元の青年有志たちが手づくりし、深谷の八坂祭りでひき回した。

2000年に新調した現在の山車も、同じく手づくりで仕立てている。今回の改修では、宮大工に依頼し、自動車のタイヤを利用した台車部分を木製の車輪に変更した。

天神町自治会・荒木敏孝会長は、「地域の方々の協力と補助金の活用で、他町会に引けを取らないすばらしい姿となりました。天神町の熱い思いが詰まった山車を大切にし、引き継いでいきたい」と感謝した。

川の清掃活動は、当時の日野真應自治会長が、「唐沢川を愛する会」を設立し始まった。山車の制作に打ち込む地元の若者たちに、「その熱意を地域の環境整備にも向けてほしい」と声をかけたことがきっかけという。

当初、川の水は生活排水などで汚れ、川の中には自転車・タイヤ・バッテリーなどが散乱し、「手がつけられない場所」とされていた。しかし、熱心な活動は、行政ほか多くの賛同者を増やしていった。現在では、アユなどの魚、サケの遡上を確認するなどきれいな川へと変わり、美化活動として川沿いに四季折々の花が植えられるなど地域の憩いの場となっている。

唐沢川を愛する会の栗田照正会長は、「清掃活動に派手さはなく、地道に30年間続けてこられたのも会員をはじめとする多くの方々の協力のおかげです。これからも活動を盛り上げ、清掃に取り組んでいきたい」と語った。

セレモニーには、小島進市長、地元選出の市議、行政の担当者、周辺地域の自治会関係者らが参列。山車上で奏でる天神町の屋台囃子、市内で活動するレインボウFCオーケストラによる軽音楽の演奏が花を添えた。